金融管理庁（MAS）が29日公表した12月の金融統計によると、個人向け貸付残高の4分の3を占める住宅ローン残高は前月比0.4％増の2013億6000万シンガポールドル（約15兆円）で、4カ月連続の増加となった。この結果、個人向け貸付残高は同0.5％増の2596億2000万シンガポールドルになった。

　民間コンドミニアムの値上がりが住宅ローン残高増の背景にある。昨年第4四半期の新築民間住宅価格は前期比2.1％の上昇で、過去2年で最大の上昇率だった。

　ほかの個人向け金融では、無担保金融残高（クレジットカードローンを除く）が0.6％増の378億2000万シンガポールドル、自動車ローン残高が0.2％増の83億5000万シンガポールドル、クレジットカードローンが1.7％増の103億シンガポールドルだった。唯一減少したのは証券金融残高で、0.8％減の17億8000万シンガポールドル。

　銀行の貸付残高は0.3％増の6787億2000万シンガポールドル。うち事業向け貸付残高は0.2％増の4191億2000万シンガポールドルで、8カ月に及ぶ減少に終止符が打たれた。

　最大の融資先である建設業向け貸付残高は0.6％減の1499億9000万ドル。金融機関向けは4.9％増の1013億4000万シンガポールドルと4カ月にわたる減少から増加に転じた。商業向け貸付残高は1.6％減の625億7000万ドル、運輸向けは2.2％減の252億ドル。製造業向けも260億2000万シンガポールドルと0.3％の減少だった。

　通年では、貸付残高は前年比2％減で、うち事業向けは2.4％減、個人向けは1.2％減だった。

（提供：AsiaX　http://www.asiax.biz）


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