【亜州ビジネス編集部】2023年最初の2カ月間は、通常一部のバイヤーが中古車の買い物に走るような高い権利証（COE）プレミアムにもかかわらず、昨年同時期と比べて中古車の売買が少なかった。
　1〜2月に販売された中古車は1143台で、22年から7.72％減少したが、中古車市場の落ち込みは、新車登録数の減少よりも緩やかであった。
　23年1〜2月に利用できるCOEが前年同期より少ないため、新車登録台数は23.8％減少した。
　過去10年間で、中古車取引台数は17年が最も多く、11万1980台。22年には、新車登録が3万472台に対して、9万1238台の中古車が売れた。
　消費者は、新車の価格が高くなるにつれて、中古車に目を向けるようになるが、新車の登録台数が少ないのは、下取りされる中古車も少ないということで、ディーラーが在庫を増やすためには、多くの費用を支払わなければならないので、中古車価格は上昇する傾向にある。
　中古車販売店は、現在のところ、需要に見合うだけの車があるため、中古車の買い増しや高値での買い取りをそれほど急いでいないと述べている。
　金利の上昇に伴い、ディーラーが中古車を保有することは、ますます高くつくようになっている。
　レイクビュークレジットのジェイソン・タン氏によると、彼の販売店では中古車が売れるまで平均して約1カ月はかかるという。これは在庫を回していくペースとしては許容範囲内だが、経済を取り巻く全般的な不透明感については警戒心を抱いている。
　中古車以外にも、ディーラーに登録されたまま実際には乗られていない新車も存在するという。
　中古車ポータルサイトSgcarmartで、22年から23年の間に登録された、走行距離500km以下の車は250以上あり、中には、日本ブランドの大衆車から、BMWやメルセデス・ベンツといったドイツの高級車のモデルも含まれている。
　オープンカテゴリー以外のCOEを使って登録された車は、3カ月後にだけ次のオーナーに譲渡することができる。つまり、販売店は次のオーナーに車両を譲渡するまでは予備登録された車両を保有していなければならない。
　業界関係者によると、自動車ディーラーが自動車を自主登録することは、今に始まったことではなく、一部のディーラーでは、自動車メーカーからの業績賞与を得るために販売目標を達成しようとする年の四半期末に、このような行為を行う傾向があるという。
　この支給額は非常に大きく、見逃すとディーラーの損益計算書が赤字になると言われているため、COEの費用を負担した上で、これらの車を登録し、数カ月間保有し、後で安く販売する。
　このように登録番号を追い求めることで、実際に使用する車を登録しようとする購入者しかいない場合よりも、COE価格が高くなる可能性があるので、事前登録されたクルマは、実際に走らせるまで少なくとも数カ月は使われないままになってしまう。
（提供：AsiaX　http://www.asiax.biz）



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