【亜州ビジネス編集部】シンガポール経済開発庁（EDB）が23日発表した2022年11月の鉱工業生産指数（19年＝100）は118.0となり、前年同月比で3.2％低下した。前年同月を下回るのは2カ月連続。主力の電子（12.4％低下）が需要減退で2桁のマイナスとなったほか、化学（11.3％低下）も落ち込みが続いている。季節調整済みの前月比では1.2％低下した。
　電子は5カ月連続の前年割れ。半導体（前年同月比14.0％低下）や情報通信機器・消費者電子機器（12.1％低下）の下落幅が大きかった。化学は香料やオイル添加剤、産業ガスの生産が減少。一方、人の移動が増えたことで航空燃料の需要が伸び、石油（7.8％上昇）はプラス成長を維持した。
　6分野のうち電子と化学以外の4分野は前年同月を上回った。うち輸送エンジニアリング（18.8％上昇）は2桁の上昇。航空機のMRO（整備・修理・分解点検）や、石油・ガス開発向け設備の生産が好調だった。精密エンジニアリング（4.2％上昇）は27カ月連続のプラスで、半導体装置の生産拡大が指数を押し上げた。ただ、電子コネクターやボンディングワイヤの生産は落ち込んだ。


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