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  ニュース     2019/02/18 20:59

タイ:昨年の経済成長率4.1%、過去6年で最高 無料記事

 国家経済社会開発委員会(NESDC)が18日発表した2018年の実質国内総生産(GDP)成長率は、前年比で4.1%だった。NESDCが同年11月に予測した4.2%を下回ったものの、前年の4.0%からやや加速し、過去6年で最高。自動車購入などの消費が好調だったほか、投資も前年の伸びを上回っている。
 個人消費の伸び率も過去6年で最高となる4.6%。政府消費(1.8%)と設備投資(3.8%)も前年の伸びを上回った。公共インフラ事業の進展などで建設投資が活発化し、自動車販売の増加で製造業の設備稼働率が上昇した。
 生産面からみると、GDPの3割近くを占める製造業の伸びが3.0%となり、過去6年で最高。これに続く規模の建設業は、前年のマイナス成長からプラスの2.7%に回復した。
 18年第4四半期のGDP成長率は、前年同期比で3.7%となり、前四半期の3.2%から加速。好調な自動車販売のけん引で、個人消費の伸びが5.3%と約4年ぶりの高水準だった。民間設備投資も5.5%と伸びを拡大している。一方、公共投資はマイナス0.1%。政府が今年度(18年10月〜19年9月)の建設予算を削減したことが響いた。
■今年予測は据え置き
 NESDCは19年の成長率予測を3.5%〜4.5%とし、11月時点の前回予測から据え置いた。一方、輸出額の伸びは4.1%に0.5ポイント引き下げ。原油などの価格低下が理由で、輸出量の予測は3.1%に据え置いた。
 19年の国内経済について、雇用改善や収入増で個人消費が好調を維持するほか、設備投資の拡大や、18年の半ばに不振だった観光業の回復などに期待できると予測。一方、懸念材料として、米中貿易摩擦による外需の低迷や、3月に予定される総選挙後に政治的混乱の可能性があることなどを挙げた。


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