タイ自動車労働組合会議（ALCT）のマニット議長は、新型コロナウイルス流行の影響で解雇された国内自動車部品産業の労働者がこれまで2万人に上り、年末には10万人に達するとの見通しを明らかにした。自動車産業で働く90万人のうち、部品メーカーの労働者は8割を占める。ロイター通信が17日付で伝えた。
　国内外の需要減退などで完成車工場が3月以降に相次ぎ一時閉鎖され、部品業者に打撃を与えた。英調査会社IHSマークイットは、2020年のタイの自動車生産台数が114万台に半減すると予測している。
　電気自動車（EV）の普及拡大に伴う産業構造の変化も懸念されている。国立タマサート大学の専門家によると、EVは使用する部品点数が少ないため、国内の部品メーカー800社と労働者32万5000人以上が危機にさらされる恐れがあるという。


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