タイ工業連盟（FTI）が17日発表した2025年8月の産業景況感指数（100以上が好感）は86.4となり、前月から0.2ポイント低下した。指数の低下は6カ月連続。ペートンタン氏の首相失職に絡む政情不安などがマイナスに影響した。

　ナワ副会長は指数下落の要因として他にも、◆政府予算の執行が遅れていること◆タイとカンボジアの国境閉鎖で国境貿易が停滞していること◆両国の関係悪化でカンボジア人が帰国し、短期的な労働力不足に陥っていること◆北部で洪水被害が発生していること――などを挙げた。

　一方、プラス要因には、◆タイ中央銀行が政策金利を1.50％に引き下げたこと◆自動車展示販売会「ビッグモーターセール」が開催され、電気自動車（EV）の国内販売が上向いていること――などがあったとしている。

　3カ月後見通し指数は88.9となり、前月から0.3ポイント低下した。新政権の発足の遅れや、米国の相互関税発動による海外需要の縮小などが懸念され、6カ月連続で低下した。

　指数は「良い、良くなった」と回答した企業の割合から「悪い、悪くなった」と回答した企業の割合を差し引き、100ポイントを足した値。100を上回れば「好感」とされる。今回の調査対象は製造業の1350社。


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