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  ニュース     2025/11/09 20:59 NEW!!

マレーシア:中銀が政策金利据え置き、2会合連続 無料記事

 マレーシア中央銀行は6日、定例の金融政策決定会合の結果、翌日物政策金利(OPR)を2.75%に据え置くと発表した。7月の前回会合で5年ぶりに利下げしたが、景気拡大と物価安定を維持する上で現行水準が適切と判断。9月に続き2会合連続で金利を据え置いた。

 声明では、世界経済は堅調な労働市場やインフレ鈍化、協調的な金融・財政政策を背景に拡大を続けていると説明。一方で、関税引き上げや地政学的緊張の高まり、好調な金融市場の実態との乖離(かいり)が下振れリスクになるとした。米国など主要国の景気刺激策や貿易交渉の進展は、成長見通しを支える要因としている。

 国内経済については、2025年第3四半期の国内総生産(GDP)成長率が5.2%(1次速報)と予想を上回り、内需の堅調さや電気・電子輸出の回復、資源生産の改善が寄与したと説明。雇用や賃金の上昇、政府の所得支援策などを背景に個人消費も底堅く推移しているとした。投資活動も公共・民間ともに大型事業の進展があり、26年度予算の実行が成長を下支えするとみている。

 インフレ率は年初来で1.4%と低水準で推移している。中銀は世界的な商品価格の安定を背景に、26年も物価は緩やかに推移するとの見方を示した。国内政策のインフレへの影響も限定的とみている。

 中銀は、現行の金融政策スタンスは引き続き適切で、物価安定のもとで景気を下支えしていると強調。今後も国内外の経済・物価動向を注視し、リスクバランスを評価しながら政策対応を検討する方針としている。


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