フィリピン統計庁（PSA）が30日発表した2025年9月の貿易統計（速報値）によると、輸出額は前年同月比15.9％増の72億5280万米ドルだった。前年同月を上回るのは9カ月連続。主力の電子製品（27.9％増）が大きく加速し、全体をけん引した。全体の輸入額は2.1％増の116億480万米ドル。貿易赤字は43億5200万米ドルだった。

　輸出上位10品目のうち7品目で前年同月を上回った。電子は5カ月連続のプラス。輸出全体の4割を占める半導体（32.0％増）や、医療機器（138.3％増）、計測制御機器（29.1％増）が大きく拡大した。電子以外では価格が上昇した金（108.3％増）や、機械・輸送機器（60.6％増）も伸びが大きかった。

　輸出先別では、前月に落ち込んでいた最大の米国（2.3％増）がプラス転換。2番目に大きい香港（26.5％増）も2桁増だった。日本（4.2％増）は中国（15.3％増）に抜かれ前月の3位から4位に後退したものの、プラス成長は維持した。

　主要品目の輸入額は、最大の電子製品（26.4％増）が引き続き拡大する一方、石油製品や鉄鋼が前年割れとなった。国別では全体の3割弱を占め最大の中国（15.9％増）や2番目に大きい韓国（34.5％増）、3番目の日本（11.0％増）がプラスだったものの、4番目のインドネシア（24.8％減）は落ち込んだ。

　1～9月は輸出額が前年同期比13.1％増の630億1600万米ドル、輸入額が5.3％増の1001億9140万米ドル、貿易収支が371億7540万米ドルの赤字だった。輸出のうち電子製品は9.5％増だった。


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