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  ニュース     2025/09/10 20:55 NEW!!

アセアン:カンボジア首都の新空港開業、15億米ドル投資 無料記事

 カンボジアの首都プノンペン近郊で9日、「テチョ国際空港」が開業した。官民で15億米ドルを投じて建設したもので、1959年から首都の主要空港として機能してきたプノンペン国際空港に代わり、新たな空の玄関口となる。クメールタイムズが同日付で伝えた。

 政府系のカンボジア国立航空局と民間のオーバーシーズ・カンボジアン・インベストメント(OCIC)の合弁会社が建設した。プノンペン中心部から20キロメートルほど南に位置し、カンダル州カンダルスゥン地区とタケオ州バティ地区にまたがる。敷地面積は2600万平方メートル。国際民間航空機関(ICAO)が定める「4F」クラスの国際空港で、エアバスA380型機やボーイング747-800型機といった大型旅客機の離着陸を可能とした。

 開発は3段階で進められており、今回開業した第1期では4キロメートルの滑走路を整備。年間1500万人の旅客を受け入れる能力を持つ。2030年までに第2滑走路を追加して年3000万人、50年までには最終段階を完了して4500万人規模へ拡張する。

 政府は同空港が貿易や投資、観光を促進し、国際競争力を高める起爆剤になると期待。正式な開業式典を10月20日に行う計画としている。

 カンボジア王立アカデミーのホン・バナク国際経済部長は、国際便の増加によって大手航空会社の誘致や周辺地域の商業開発が加速すると指摘。実際、空港アクセス道路であるフン・セン大通り沿いでは高層ビルや商業施設の建設が進み、都市開発の動きが鮮明になっている。

 なおプノンペン国際空港は8日夜をもって約70年の歴史に幕を下ろし、閉鎖された。跡地は400万平方メートルに及ぶが、政府はこの土地を民間に売り渡す計画はないとしている。


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