ニュース 2025/06/24 20:58 NEW!!
マレーシア:欧州自由貿易連合とのFTA、正式に署名 
経済・統計 政策・政治 貿易 マレーシア
マレーシア投資貿易産業省(MITI)は23日、スイスなど4カ国が加盟する欧州自由貿易連合(EFTA)との自由貿易協定(FTA)に正式署名したと発表した。4月に妥結していたもので、名称は「マレーシア・EFTA経済連携協定(MEEPA)」。今後の貿易・投資関係の強化が期待される。
EFTAは欧州連合(EU)に参加していないスイスとアイスランド、リヒテンシュタイン、ノルウェーの4カ国で構成。2014年3月にMEEPAの交渉を開始し、今年4月に11年越しで妥結していた。今回の署名式はノルウェー北部の都市トロムソで行われた。
MEEPAは、物品・サービス貿易、投資、知的財産権、税関円滑化、競争政策、植物検疫、政府調達、持続可能な開発、経済協力など幅広い分野を対象とする包括的な協定。マレーシアにとって18番目のFTAで、欧州諸国との協定は初めてとなる。今後のマレーシアとEUのFTA交渉の加速にもつながると期待されている。
この協定では、マレーシアからEFTA諸国への90%超の輸出品に対し、恒久的な無関税アクセスが保証される。これにより、従来EFTAが提供していた一般特恵関税制度(GSP)に代わる持続的な優遇措置が確保される。
24年のマレーシアとEFTAの貿易額は144億リンギ(約4940億円)で、このうち85%超が工業製品。マレーシアの主な輸出品には電子・電気機器、光学・科学機器、金属製品、プラスチック・ゴム製品などが含まれる。国別ではスイスが取引の約8割を占め、122億リンギに上った。
EFTAからの対マレーシア投資も進んでいる。スイスとノルウェー、リヒテンシュタイン3カ国の累計投資額は142億リンギに上り、約2万4000人の雇用を生んでいる。
マレーシアのザフルル・アブドゥル・アジズ投資貿易産業相は署名式後の声明で、「MEEPAは単なる貿易協定ではなく、我が国の市場多様化と経済変革を支える戦略的ツールになる」と強調。特に中小企業にとって新たな事業機会が広がり、高賃金雇用の創出にもつながると述べた。
今回の協定では、工学や科学技術、グリーンモビリティー、製薬、人材育成といった分野での能力開発協力も重視。署名式では、マレーシアの私立ペトロナス工科大学(UTP)とノルウェーの大学2校による水素技術や二酸化炭素(CO2)回収・貯留(CCS)に関する覚書も交換された。
ザフルル氏は、「高付加価値分野での知識移転と人材育成を通じ、マレーシアの産業競争力が一段と高まる」と述べ、協定の波及効果に期待を示した。
内容についてのお問い合わせは<info@ashuir.com>まで。
EFTAは欧州連合(EU)に参加していないスイスとアイスランド、リヒテンシュタイン、ノルウェーの4カ国で構成。2014年3月にMEEPAの交渉を開始し、今年4月に11年越しで妥結していた。今回の署名式はノルウェー北部の都市トロムソで行われた。
MEEPAは、物品・サービス貿易、投資、知的財産権、税関円滑化、競争政策、植物検疫、政府調達、持続可能な開発、経済協力など幅広い分野を対象とする包括的な協定。マレーシアにとって18番目のFTAで、欧州諸国との協定は初めてとなる。今後のマレーシアとEUのFTA交渉の加速にもつながると期待されている。
この協定では、マレーシアからEFTA諸国への90%超の輸出品に対し、恒久的な無関税アクセスが保証される。これにより、従来EFTAが提供していた一般特恵関税制度(GSP)に代わる持続的な優遇措置が確保される。
24年のマレーシアとEFTAの貿易額は144億リンギ(約4940億円)で、このうち85%超が工業製品。マレーシアの主な輸出品には電子・電気機器、光学・科学機器、金属製品、プラスチック・ゴム製品などが含まれる。国別ではスイスが取引の約8割を占め、122億リンギに上った。
EFTAからの対マレーシア投資も進んでいる。スイスとノルウェー、リヒテンシュタイン3カ国の累計投資額は142億リンギに上り、約2万4000人の雇用を生んでいる。
マレーシアのザフルル・アブドゥル・アジズ投資貿易産業相は署名式後の声明で、「MEEPAは単なる貿易協定ではなく、我が国の市場多様化と経済変革を支える戦略的ツールになる」と強調。特に中小企業にとって新たな事業機会が広がり、高賃金雇用の創出にもつながると述べた。
今回の協定では、工学や科学技術、グリーンモビリティー、製薬、人材育成といった分野での能力開発協力も重視。署名式では、マレーシアの私立ペトロナス工科大学(UTP)とノルウェーの大学2校による水素技術や二酸化炭素(CO2)回収・貯留(CCS)に関する覚書も交換された。
ザフルル氏は、「高付加価値分野での知識移転と人材育成を通じ、マレーシアの産業競争力が一段と高まる」と述べ、協定の波及効果に期待を示した。
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