ニュース 2024/01/29 19:59
シンガポール:金融政策を3回連続据え置き、インフレ警戒で
政策・政治 銀行 シンガポール
【亜州ビジネス編集部】シンガポール金融管理局(MAS)は29日、金融政策を維持すると発表した。据え置きは昨年4月から3回連続。増税や水道料金引き上げなどの国内要因でインフレ圧力が上半期はとりわけ強いとみて金融引き締めを維持する。
MASは主要貿易相手国の通貨に対する為替レートの誘導目標を変えることで金融政策を調整。通貨バスケットに対するシンガポールドルの名目実効為替レート(NEER)の誘導目標について、傾斜と中央値、許容変動幅を変えて景気や物価の安定を図っており、今回これら全ての設定を据え置いた。
MASは2021年10月から3カ月おきに5回連続で引き締めを実施し高まるインフレ圧力に対応。その結果、シンガポールドルの実効為替レートは許容変動内の上方に向かい、通貨高により輸入価格の上昇を軽減できた。22年に7%を超えた消費者物価指数(CPI)上昇率は、23年12月には3.7%まで低下した。ただ24年初めの消費税(GST)と炭素税の増税、同年第2四半期に予定される水道料金の引き上げといった国内要因により上半期はとりわけインフレ圧力が強いとみて金融引き締めを維持する。
24年の国内総生産(GDP)成長率は1.0~3.0%と予想する。23年の1.2%(速報値)から加速する見込みが高いとの見方。インフレ予想は2.5~3.5%で、前回会合で発表した3.0~4.0%から下方修正した。増税などの影響が上半期に強まるものの、車両購入権(COE)の供給増に伴うCOE価格の下落を考慮に入れた。
なおMASは昨年10月の前回会合で、通常は4月と10月の年2回行う金融政策の発表について、四半期ごとにシフトすると説明。次回は4月の発表となる。
内容についてのお問い合わせは<info@ashuir.com>まで。
MASは主要貿易相手国の通貨に対する為替レートの誘導目標を変えることで金融政策を調整。通貨バスケットに対するシンガポールドルの名目実効為替レート(NEER)の誘導目標について、傾斜と中央値、許容変動幅を変えて景気や物価の安定を図っており、今回これら全ての設定を据え置いた。
MASは2021年10月から3カ月おきに5回連続で引き締めを実施し高まるインフレ圧力に対応。その結果、シンガポールドルの実効為替レートは許容変動内の上方に向かい、通貨高により輸入価格の上昇を軽減できた。22年に7%を超えた消費者物価指数(CPI)上昇率は、23年12月には3.7%まで低下した。ただ24年初めの消費税(GST)と炭素税の増税、同年第2四半期に予定される水道料金の引き上げといった国内要因により上半期はとりわけインフレ圧力が強いとみて金融引き締めを維持する。
24年の国内総生産(GDP)成長率は1.0~3.0%と予想する。23年の1.2%(速報値)から加速する見込みが高いとの見方。インフレ予想は2.5~3.5%で、前回会合で発表した3.0~4.0%から下方修正した。増税などの影響が上半期に強まるものの、車両購入権(COE)の供給増に伴うCOE価格の下落を考慮に入れた。
なおMASは昨年10月の前回会合で、通常は4月と10月の年2回行う金融政策の発表について、四半期ごとにシフトすると説明。次回は4月の発表となる。
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