タイ市場に昨秋参入した中国自動車大手の長安汽車は、東部ラヨン県で建設を進めている工場の進ちょくについて、塗装工場の主要構造が今月8日に完成したことを明らかにした。昨年11月の着工から計画通りに工事が進んでおり、来年初めに生産を開始できる見通し。24日付クルンテープ・トゥラキットなどが伝えた。
　塗装工場の床工事は月末までに完了する見通し。その後、生産設備の設置を開始する。出力6メガワット（MW）の太陽光発電設備も導入し、工場の消費電力の19％を賄うほか、年間5000トンの二酸化炭素（CO2）排出量の削減に貢献する。
　工場の第1期の投資額は88億バーツ（約370億円）で、年産能力は10万台。海外初の右ハンドル車工場として、タイ国内や東南アジア、オセアニア、英国、南アフリカなどに出荷する。電気自動車（EV）やプラグインハイブリッド車（PHV）などを生産する。
　同社は昨秋に「深藍（ディーパル）」ブランドの2モデルのEVを発表してタイ市場に参入した。2モデルは中型スポーツ多目的車（SUV）「S07」とDセグメントセダン「L07」で、現在は中国からの輸入車を販売している。今年3月には新たに小型EV「ルミン（糯玉米）」を発表しており、他に高級EVブランド「アバター（AVATR、中国名「阿維塔」）」の投入も計画している。


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