ニュース 2024/01/21 19:59
マレーシア:24年の経済成長4.8%に加速へ=スタンチャート銀
経済・統計 GDP マレーシア
【亜州ビジネス編集部】英スタンダードチャータード銀行は、マレーシアの2024年の国内総生産(GDP)成長率が4.8%となり、23年の推定4.3%から加速するとの予想を発表した。個人消費と公共インフラ投資、観光部門がけん引するとの見方で、世界平均の2.9%を上回るとみている。国営ベルナマ通信などが伝えた。
東南アジアと南アジアを専門とするエドワード・リー主席エコノミストは、マレーシア政府が24年度予算で開発支出をGDPの5%と、過去10年で最高に設定した経済効果は大きいと指摘。また新型コロナウイルス禍で20年5月には5.3%に悪化した失業率が現在は3.3~3.4%に改善しており、内需を支える要素になるとした。観光部門のコロナ禍からの回復もさらに進むとみている。
一方、電子部門の輸出は底打ちしており、半導体輸出の回復が景気浮揚を後押しすると予想。ただし輸出先国の経済が軟調になる可能性を考慮して生産を計画すべきとしている。
政策金利の翌日物政策金利(OPR)については、24年は現行の3.00%に据え置かれると予想。現状の金融政策でコアインフレを抑制可能と中銀がみているためで、為替については年末に1米ドル=4.40リンギと現在の4.7リンギ前後よりリンギ高に振れるとみている。
スタンチャート銀は24年の世界経済について、金融引き締めに伴う景気後退や中国経済の減速などのリスクがあると指摘。ただし半導体業界が構造的な景気変動サイクルの下降局面を抜けたことは朗報としている。
先進国については、米連邦準備制度理事会(FRB)が24年に4度に分けて計100ベーシスポイントの利下げを行うと予想。これによるインフレ再燃がリスクになり得るとしている。欧州連合(EU)についてはインフレが高止まりする中で信用成長が停滞し、経済成長が衰えるか、リセッション(景気後退)入りもあり得るとしている。中国経済については不動産市場の停滞や与信縮小、消費者信頼感の低下が懸念されるとしている。
内容についてのお問い合わせは<info@ashuir.com>まで。
東南アジアと南アジアを専門とするエドワード・リー主席エコノミストは、マレーシア政府が24年度予算で開発支出をGDPの5%と、過去10年で最高に設定した経済効果は大きいと指摘。また新型コロナウイルス禍で20年5月には5.3%に悪化した失業率が現在は3.3~3.4%に改善しており、内需を支える要素になるとした。観光部門のコロナ禍からの回復もさらに進むとみている。
一方、電子部門の輸出は底打ちしており、半導体輸出の回復が景気浮揚を後押しすると予想。ただし輸出先国の経済が軟調になる可能性を考慮して生産を計画すべきとしている。
政策金利の翌日物政策金利(OPR)については、24年は現行の3.00%に据え置かれると予想。現状の金融政策でコアインフレを抑制可能と中銀がみているためで、為替については年末に1米ドル=4.40リンギと現在の4.7リンギ前後よりリンギ高に振れるとみている。
スタンチャート銀は24年の世界経済について、金融引き締めに伴う景気後退や中国経済の減速などのリスクがあると指摘。ただし半導体業界が構造的な景気変動サイクルの下降局面を抜けたことは朗報としている。
先進国については、米連邦準備制度理事会(FRB)が24年に4度に分けて計100ベーシスポイントの利下げを行うと予想。これによるインフレ再燃がリスクになり得るとしている。欧州連合(EU)についてはインフレが高止まりする中で信用成長が停滞し、経済成長が衰えるか、リセッション(景気後退)入りもあり得るとしている。中国経済については不動産市場の停滞や与信縮小、消費者信頼感の低下が懸念されるとしている。
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