タイ投資委員会（BOI）の13日発表によると、2024年の投資申請額は前年比35％増の1兆1385億800万バーツ（約5兆1600億円）となり、過去10年で最大だった。申請数は40％増の3137件。データセンター（DC）やクラウドサービスを含むデジタル産業の投資額が全体の2割に達し、産業別で初めて最大となった。また、米中対立を背景に、台湾や中国のプリント基板（PCB）関連企業の進出が増え、電気・電子産業の投資額も大きかった。

　政府が投資促進を図る重点産業の投資額は、デジタルが2433億800万バーツで最大。これに◆電気・電子＝2317億1000万バーツ◆自動車・部品＝1023億6600万バーツ◆農業・食品加工＝876億4600万バーツ◆石油化学・化学＝490億6100万バーツ――が続いた。デジタルでは、米グーグルやインドのCtrlSデータセンターズによるデータセンター事業などがあった。

　地域別の申請額は、東部が5730億6600万バーツで最大。これに◆中部＝3922億6700万バーツ◆東北部＝715億9100万バーツ◆北部＝425億2500万バーツ◆南部＝372億1500万バーツ◆西部＝218億4300万バーツ――が続いた。

　外国直接投資（FDI）の申請額は25％増の8321億1400万バーツ。国・地域別では◆シンガポール＝3575億4000万バーツ◆中国＝1746億3800万バーツ◆香港＝822億6600万バーツ◆台湾＝499億6700万バーツ◆日本＝491億4800万バーツ――の順に多かった。シンガポールの申請額は、中国や米国に親会社があるPCBメーカーやデータセンター会社の大型事業がけん引した。


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