商工省は、鉄鋼完成品の国内生産量が2024年に3000万トンとなり、前年から7％増加するとの予測を発表した。工業・建設部門の需要拡大が追い風になると見込む。ベトナムプラスなどが12日付で伝えた。

　1～7月の鉄鋼完成品の生産量は約1700万トンで、前年同期から9.4％増加。めっき鋼板が29.2％増と大きく伸び、建築用鋼材は14.6％増、熱延鋼板（HRC）は2.9％増だった。1～7月の完成品販売量は14.3％増の1675万トン、輸出量は6.8％増の490万トン。品目別の輸出伸び率は冷延鋼板（CRC）が40.6％増と最も高く、めっき鋼板と建築用鋼材が続いた。

　ベトナム鉄鋼協会（VSA）は、工業部門の持続的な成長と新不動産・土地法の施行により、年後半には鉄鋼市場の回復が促進するとの見方を示している。

　鉄鋼市場の先行きには楽観的な見方が強い一方、安価な輸入品の流入拡大による価格競争激化や、輸送コストの上昇など、業界の懸念は多い。ある専門家は、安価な輸入品については、商工省が反ダンピング（AD）調査に乗り出しており、向こう数年で公正な競争が促進される可能性はあると述べている。


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