国営石油PTT傘下の石油化学大手PTTグローバル・ケミカル（PTTGC）は15日、持続可能な航空燃料（SAF）の商業生産を開始したと発表した。国内でのSAF生産は同社が初めて。航空業界の二酸化炭素（CO2）排出削減と競争力強化に貢献するとしている。

　廃食油を原料に生産する。第1期の年産能力は600万リットルで、将来は2400万リットルに引き上げる計画。東部ラヨン県にある既存の製油所を活用し、新しい工場を建設する場合と比べて投資額を抑える。

　SAFの利用では、PTTグループで給油所を運営するPTTオイル・アンド・リテールビジネス（PTTOR）、タイ国際航空と提携している。PTTGCがSAFを生産し、PTTORが販売や輸送を担当。タイ航空はSAFを国内外の路線で使用する。従来の航空燃料と比較してCO2排出量を最大80％削減できるという。

　国内では政府系の製油大手バンチャーク・コーポレーションもSAF工場の開設に向けた準備を進めている。自社製油所のあるバンコク東郊のプラカノン区に建設し、今年第2四半期にも生産を開始できる見通し。廃食油を原料とする。


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