タイ工業連盟（FTI）とタイ商工会議所連盟（BOT）、タイ銀行協会（TBA）の3団体で構成する民間合同委員会（JSCCIB）は4日、2024年の国内総生産（GDP）成長率の予測を前年比2.2～2.7％と発表し、前月の予測を据え置いた。電子製品を中心に輸出が拡大する一方、農業部門などで洪水による被害が発生しており、10月ごろまで大雨の状況を注視する必要があると指摘した。

　輸出額の伸び率は1.5～2.5％と予測し、前月の予測（0.8～1.5％）から引き上げた。ただ、電子産業のみが伸びており、他の産業は伸びていないという。また、日本や中国、欧米などで8月の鉱工業生産指数（MPI）が低下したことを受け、世界経済の減速が今後も続き、輸出の足かせになるとの見方を示した。一方、インフレ率の予測は0.5～1.0％に据え置いた。

　洪水については、8月から9月初めまでの被害額が60億～80億バーツ（約254億～338億円）に上ったとみており、GDP成長率を0.03～0.04％押し下げると推計。今後、9～10月に大雨が続けば、さらに下押しリスクになると懸念を示した。


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