商務省の25日発表によると、2024年11月の輸出額は前年同月比8.2％増の256億820万米ドルだった。前年同月を上回るのは5カ月連続。前月と同様に電子製品や機械、ゴム製品などが好調だった。需要拡大に加え、今後の貿易環境の変化を警戒して輸出入を急ぐ動きがあったとされる。輸入額は0.9％増の258億3250万米ドル。貿易収支は2億2440万米ドルの赤字だった。

　電子製品（9.6％増）は主力のコンピューター・部品（40.8％増）がけん引し、米国や中国、ドイツ、日本などへの輸出が伸びた。電子以外では、機械・部品（16.7％増）が前月に続く2桁増で、米国やインド、中国向けが拡大。ゴム製品（24.8％増）は日米中などへの輸出が好調だった。ほか、電気製品（13.8％増）では米国や豪州へのエアコン・部品の伸びが大きかった。

　一方、車両・部品（0.3％減）は小幅ながら7月連続のマイナス。乗用車のけん引で車両の輸出額が増えたものの、部品が落ち込んだ。

　主要国への輸出は概ね拡大した。全体の2割近くを占め最大の米国（9.5％増）向けが好調に推移しており、コンピューター・部品やゴム製品のほか自動車・部品も伸びている。2番目に大きい中国（16.9％増）は、ゴム製品や果物がけん引。一方、3番目の日本（3.7％減）は2カ月ぶりのマイナスとなり、鶏肉加工品や機械・部品が前年を割り込んだ。

　輸入額では資本財に含まれる金属製品と原材料・半製品のアルミニウム・アルミ製品が共に2割増と伸びが高かった。鉄・鉄鋼製品（0.4％増）は小幅のプラス。一方、電気自動車（EV）を含む自動車（51.6％減）は引き続き2桁のマイナスだった。

　1～11月の累計は、輸出額が前年同期比5.1％増の2757億6360万米ドル、輸入額が5.7％増の2820億3330万米ドル、貿易収支が62億6980万米ドルの赤字だった。現地報道によると、同省は24年の年間輸出額が前年比5.2％増の3000億米ドルに達すると見込んでいる。


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