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  ニュース     2024/12/10 19:59

マレーシア:ペナン州、IC設計の優遇策を正式始動 無料記事

 ペナン州政府は7日、IC(集積回路)設計事業者の集積に向けた「ペナン・シリコン・デザイン@5キロメートル+」と銘打つ投資優遇策を正式に開始した。中央政府の国家半導体戦略(NSS)に沿うもので、IC設計専門の施設と教育機関、研究スペースを開所。進出企業に対して優遇措置を付与し、同州を東南アジアのIC設計の一大拠点に育てる。

 この優遇策のもと、投資誘致に向けて◆バヤンレパス工業団地内に設計専門のオフィスビル「ICデザイン・アンド・デジタル・パーク」◆ペナン技能開発センター内に専門学校「ペナン・チップデザイン・アカデミー」◆GBSテックスペース内に研究施設「シリコン・リサーチ・インキュベーション・スペース」――の3施設を整備。研究施設を今回開所したことで全ての施設がそろい、アンワル首相立ち合いのもと記念式典を開催した。

 ペナン州はこうした施設を含めバヤンレパス工業団地の周辺5キロメートル以内にIC設計拠点を設立した場合、最初の3年間で1社当たり最大200万リンギ(約6800万円)の優遇措置を付与する計画。総額6000万リンギの予算を確保する。今回の式典では、米マイクロソフトや同アドバンスト・マイクロ・デバイス(AMD)、台湾のAIチップなどグローバル企業5社のほか、フィルパルなど地場5社の施設入居を発表した。

 式典ではまた、州政府の投資誘致機関であるインベスト・ペナンが米ケイデンス・デザイン・システムズ、同シプノシス、独シーメンスEDAなどの電子設計自動化(EDA)ツールメーカーと覚書を締結。さらにポストシリコン検証分野では米キーサイトテクノロジーや地場エクスペリアなどと、マルチ・プロジェクト・ウエハー(MPW)分野では国立マレーシア科学大学などと、それぞれ覚書を交わした。


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