半導体大手の独インフィニオン・テクノロジーズは14日、首都東郊サムットプラカン県で工場の建設を開始したと発表した。電気自動車（EV）やデータセンター（DC）などに使用されるパワー半導体を生産し、高まる需要に対応する。来年初めの稼働開始を予定しており、今後の拡張も視野に入れる。

　パワー半導体を組み立てる後工程（バックエンド）を担う工場で、同日に起工式を行った。既にタイ投資委員会（BOI）の投資認可を取得しており、昨年2月に設立した現地法人のインフィニオン・テクノロジーズ・マニュファクチャリング（タイランド）が工場を操業する。工業省工場局によると、土地・建屋・機械設備への投資額は20億8337万バーツ（約94億7400万円）。バンボー郡に立地し、ウエハー検査も手掛けるとしている。

　インフィニオンは今回の投資について、生産拠点の多様化とコストの最適化を図る戦略の重要な一歩になると説明。東南アジアの中心に位置するタイで関連産業のサプライチェーン（供給網）構築を支援し、高度な技術を持つ人材育成にも貢献するとしている。


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