独物流大手DHLは、バンコク東郊に中国自動車メーカーの奇瑞汽車（チェリー）の交換部品倉庫を開設したと発表した。面積は1000平方メートル超で、月間最大8万個の部品を取り扱う。奇瑞は今年半ばに新モデルを発売し、タイ市場に再参入したばかりで、納車開始を前にサービス体制を構築する。

　DHLは、奇瑞の現地販売会社オモダ＆ジェイクー（タイランド）と提携。自社の物流拠点「DHLバンナー・ロジスティクスキャンパス」内に奇瑞用の倉庫を設けた。駆動系など大型部品を取り扱うゾーンなど3つのゾーンに分かれ、需要に応じて拡張しやすい設計にしたという。首都圏のディーラー店舗へは1営業日以内に配送し、地方も含む国内全域では電池など主要部品について3営業日以内の配送を目指す。

　奇瑞は8月にスポーツ多目的車（SUV）タイプの電気自動車（EV）「オモダC5EV」と「ジェイクー6」を正式発表し、一時撤退していたタイ市場に再参入した。当初は完成車を輸入するが、来年半ばの現地生産開始を目指し、東部ラヨン県で工場の準備を進めている。


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