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  ニュース     2023/07/09 22:59

マレーシア:中銀が政策金利据え置き、2会合ぶり 無料記事

 マレーシア中央銀行は6日、定例の金融政策決定会合の結果、翌日物政策金利(OPR)を3.00%に維持する決定を下したと発表した。据え置きは2会合ぶり。前回の5月会合では物価上昇を予防する目的で3会合ぶりに利上げしたが、インフレ圧力が弱まってきたことから金利据え置きを決めた。
 中銀は国内経済について、労働市場が堅調で、これにより内需が回復していると分析した。4月の失業率は3.5%と前年同月から0.4ポイント低下し、新型コロナ流行後の最低水準を維持している。海外の経済動向については、年初に新型コロナウイルス規制を緩和した中国の経済回復が世界経済の支えになったが、このところその勢いは薄れたと指摘。世界的に物価高や高金利、地政学的リスクの顕在化など下押し要因が強く、マレーシアの輸出に影響しているとした。
 インフレについては、足元で落ち着きついていると指摘。5月の消費者物価指数(CPI)は前年同月比2.8%で、足元のピークだった22年8月の4.7%から低下傾向にある。ただし中銀は、補助金や物価などに関する国内政策の変更や、世界のコモディティー価格動向、金融情勢の変化により、再びインフレ圧力が高まるリスクはあるとしている。
 中銀は昨年5月、OPRを1.75%から2.00%に引き上げ、4年4カ月ぶりの利上げを敢行。それまで10会合連続で過去最低の金利水準を維持していたが、新型コロナ禍からの経済回復が如実に見られ、インフレ圧力が高まる中で金融正常化にかじを切った。以降は4会合連続の利上げで1.00ポイント引き上げ2.75%とし、前回会合でさらに3.00%まで引き上げた。


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