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  ニュース     2024/09/29 20:57

ベトナム:国内初のLNG火力発電所、5カ月遅れで来年4月稼働 無料記事

 ペトロベトナム電力総公社(PVパワー)は26日、国内初となる液化天然ガス(LNG)燃料の火力発電所の操業を来年4月に開始する計画を明らかにした。当初の計画から5カ月遅れだが、国内の電力グリーン化に向けた大きな一歩となる。コントゥオンが同日付で伝えた。
 同社は南部ドンナイ省でニョンチャック第3、第4火力発電所を建設しており、合計の出力は1500メガワット(MW)。うち第3発電所を来年4月に運転開始する。土地の賃貸契約やベトナム電力グループ(EVN)との売電契約、送電網敷設などで問題が生じて遅れたが、進ちょく率は現在94%に達した。来月半ばにも試験運転を開始する。
 第4発電所は来年7月の運転開始を予定。当初計画からは2カ月遅れる見通しとなっている。
 これまでの報道によると、LNGは米国や豪州、カタールなどから輸入するもよう。輸入基地は、グループのペトロベトナムガス総公社(PVガス)が昨年10月に国内初となる「チバイLNGターミナル」を南部バリアブンタウ省で開所した。また今年5月にはアトランティック・ガルフ&パシフィック(AG&P)LNG(本社:シンガポール)が同省で「カイメップLNGターミナル」の試験運転を開始している。
 ベトナム政府は昨年5月に承認した第8次国家電源開発計画(PDP8)で、2050年までにカーボンニュートラル(温暖化ガス排出実質ゼロ)の実現を目指すと表明。電源に占める再生可能エネルギーの割合を高め、石炭火力の割合を減らす一方、LNG火力は当面増やす方針を示している。


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