【亜州ビジネス編集部】ENEOS（エネオス）は10日、二酸化炭素（CO2）の排出を抑えて製造する「CO2フリー水素」のサプライチェーン構築について、マレーシアの国営石油ペトロナスと協業を検討すると発表した。同国で製造された水素を、輸送効率が高いMCH（メチルシクロヘキサン）に変換した後、日本のエネオスの製油所に輸送したい考え。

　ペトロナス子会社のペトロナスガス＆ニューエナジー（PGNESB）と覚書を締結した。両社でマレーシア国内での水素製造、MCH製造、出荷について検討する。また、エネオスは日本の製油所でのMCHを利用した水素の製造・利用や、近隣の火力発電所、製鉄所などへの水素供給について検討する。

　ペトロナスの石油化学工場で未利用となっている副生水素を利用する予定。工場は数万トン規模の豊富な副生水素を製造する能力を持つ。安定的で競争力のある供給源を確保できることから、今回の事業は高い実現可能性が見込まれるという。


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