【亜州ビジネス編集部】中小食品会社のM&A（合併・買収）を行うヨシムラ・フード・ホールディングス（YFHD）は、南西部で食品用の貸工場兼低温倉庫を運営するシャリカット・ナショナル・フードを買収すると発表した。現地のグループ4社をシャリカットが運営する工場兼倉庫に集約し、物流効率化やコスト削減、生産能力増強につなげる。

　今月17日付で株式70％を親会社のシャリカット・ナショナルから取得する。取得額は327万6000シンガポールドル（約2億7300万円）。残り30％はシャリカット・ナショナルが当面保有し、ヨシムラと協業関係を築くと共に、不動産管理業のノウハウを継承する。今回の契約では24年12月にヨシムラが残り30％を取得することにも合意している。

　ヨシムラは現地に水産品卸売りや水産品加工の事業会社4社を持ち、うち2社がシャリカットの工場兼倉庫を賃借している。買収後は他の2社の本社・工場も移転する計画。移転する2社は生産能力を拡大し、需要増に対応する。自社グループで使わないスペースは引き続き他社に賃貸し、賃料収入を得る。

　シャリカットの工場兼倉庫は敷地面積6395平方メートル、延べ床面積8612平方メートル。3階建てで低温倉庫のほかオフィスや寮を備えている。


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