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  ニュース     2021/05/31 20:58

マレーシア:全土で都市封鎖へ、製造業は18業種のみ操業可 無料記事

【亜州ビジネス編集部】ムヒディン首相は5月28日、新型コロナウイルス感染症が流行拡大する中、6月1〜14日の2週間に全土でロックダウン(都市封鎖)を実施すると発表した。貿易産業省(MITI)によると、製造部門で期間中に操業できるのは18業種に限定される。各紙が伝えた。

 国内では7万人以上が新型コロナに感染しており、変異種の出現でさらに広まる恐れが出ている。医療ひっ迫の恐れもある中、この期間に操業できる業種を食品・飲料や交通機関など必需産業に限定。必需品を販売する店舗の営業は認めるが、営業時間を制限する。

 製造業では、13業種について全従業員の60%まで、5業種について10%までの出社による操業を認める。60%まで認める業種は食品・飲料や個人用防護具(PPE)など。10%までの5業種には自動車・部品、鉄鋼、セメントなどが含まれる。

 イスマイル・サブリ・ヤコブ上級相(治安担当)は30日の会見で、ロックダウンを行うことで通常は1500万人に上る人の移動を150万人に減らせると説明している。

 昨年3〜5月に発令したMCO第1弾と異なり、今回のロックダウンでは自動車製造などが稼働を減らして操業が可能。ただそれでも経済的打撃は大きいとみられ、市場教育センターは、1日当たりの経済的損失が24億リンギ(約636億円)に上ると見積もっている。一方、マレーシア中小企業協会は、2020年第2四半期の国内総生産(GDP)成長率を12%と予想していたが、ロックダウン発令を受けて1桁成長に下方修正。マレーシア中央銀行が予想する通年の経済成長率6.0〜7.5%の達成は難しく、5.0%以下になるとの見方だ。


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