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  ニュース     2023/02/07 20:59

インドネシア:パーム油輸出を一部停止、国内供給優先=海事相 無料記事

【亜州ビジネス編集部】ルフット・パンジャイタン海事・投資調整相は6日、インスタグラムへの投稿で、国内のパーム油メーカーに課しているパーム油の国内供給義務(DMO)を50%増やすと表明した。3月下旬から4月下旬のラマダン(断食月)を前に食用油の価格が上昇しているため、輸出の一部を停止して国内供給を増やし、価格の安定を図る。ロイター通信が伝えた。
 政府はパーム油メーカーに対し、一定の割合を国内に供給することを条件に、輸出許可を出している。今回の措置では輸出許可枠の3分の2を4月末まで停止し、国内に供給させる方針。国内供給量を月45万トンに増やす。停止した輸出許可枠は措置を解除する5月1日以降の使用を認める。
 政府は食用油の国内小売価格の上限を1リットルあたり1万4000ルピア(約122円)に設定している。ただ、原料であるパーム油の価格上昇で、実際にはこれを上回る価格で販売されるケースが多い。
 インドネシアはパーム油の世界最大の生産輸出国。昨年にはインフレの抑制や国内供給の優先を掲げて4月から約1カ月間、パーム油の輸出を禁止し、この影響で国際相場が乱高下した。今回の措置も世界全体の供給に影響する可能性がある。
 政府が今月からバイオディーゼル燃料(BDF)のパーム油配合比率を引き上げたことも、輸出減の要因となる見通し。BDFを35%配合した「B35」のディーゼル車への使用を義務付け、以前の30%配合から引き上げた。燃料輸入の削減とパーム油の国内需要の拡大が狙いとしている。


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